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草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァル

STAFF BLOG

2019年のコンサート聴きどころ・8月27日編

これを読むと聴きに行きたくなる!あなたの耳と脳を刺激する今年のコンサートのおすすめポイント。

8月27日(火)カール=ハインツ・シュッツとその仲間達/メンデルスゾーン:フルート三重奏曲 作品49

草津でもおなじみだったヴォルフガング・シュルツさんの跡を継いで、いまウィーン・フィル、フルート・セクションのトップを務め、草津でもまさに人気絶頂の感がある、カール=ハインツ・シュッツがこの日の主役。世界最高クラスの圧倒的な力量を、たっぷりとお楽しみください。

 大バッハが晩年にフリートリヒ大王に招かれてポツダムの宮殿を訪れ、大王が提示した主題をもとに、ピアノの即興演奏を披露したエピソードはあまりにも有名です。そのときの主題に基づいて、少し後で書き上げた大作が、その名も「音楽の捧げ物」でした。4楽章から成るトリオ(フルート、ヴァイオリン、通奏低音)・ソナタは、その中でもひときわ美しい光を放つ珠玉の名作です。一転して続く2曲目、フルート、ヴィオラ、ギター、チェロという、何とも珍しい組み合わせの四重奏曲は、実はシューベルトのオリジナルではなく、ギター音楽で知られるヴェンツェスラウス・トーマス・マティーカのギター入り三重奏曲を四重奏にアレンジしたものです。全5楽章の堂々たる作品で、ほかではあまり耳にすることのない不思議なアンサンブルの響きがユニーク。多分今後、生ではもう一生聴けない曲だと思います(?)ので、このチャンスを逃されぬように。

 そのあと、無伴奏フルートのためのバッハの名作、パルティータBWV.1013のピュアなひとときを挟んで、締めくくりはメンデルスゾーンのトリオです。あまりにも名高いピアノ三重奏曲第1番が演奏されるのですが、今回はそのヴァイオリン・パートをフルートに置き換えた版(作曲家自身による)が使用されます。シューマンが絶賛したというロマンティックこの上ない名曲の、もうひとつの顔をお楽しみください。

文・大木正純(草津アカデミー企画委員)

8月27日(火)カール=ハインツ・シュッツとその仲間達/メンデルスゾーン:フルート三重奏曲 作品49

出演:K-H.シュッツ(Fl)、K.アダム(Vn)、T.ヴァルガ(Vc)、C.ブリツィ(Cemb)、R.バウアーシュタッター(Va)、T.ヴァルガ(Vc)、鈴木大介(Guit) 、C.ヒンターフーバー(Pf)

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