フランスとドイツの室内楽/サン=サーンス:動物の謝肉祭
サンサーンス作曲「動物の謝肉祭」は次々とシーンが変わる聴いていて楽しい曲。ライオンやカメなど動物たちが次々と登場しますが、中には、ピアニストや化石、といったジョーク(いや哲学的?)も含まれています。どれも馴染みやすいメロディがまた聴く人を楽しませてくれる曲です。次々にシーンが変わるという意味では、次にアメリカのピアノ・デュオのSOFOデュエットの演奏による西村朗作品「サムドラ・マンタン」も実に多様な表現をピアノ1台4手で繰り広げる聴いていて引き込まれるような作品でした。
後半は、ほとんど知られていないドイツの作曲家ヴィットの作品が演奏されました。ベートーヴェンと同い年ですが、近年になって演奏される機会もあるようです。またヴィットは、ベートーヴェンの習作的作品、いわゆる「イエーナ交響曲」の実の作曲家であったことが判明して以来、注目が集まることにもなった作曲家でもあります。(MY)
西村朗 サムラダ・マンタン
サン-サーンス 動物の謝肉祭