音楽祭スタッフによるコンサートピックアップ 8/27(sat)
今年のプログラムは、気づいたらバウスフィールド先生(Tb)の超絶技巧が盛りだくさん聴ける年になっているのですが、本日もアルカンの作品で魅せてくれました。
コルネットのために書かれた速い16分音符の連続によるヴァリエーション1つ1つに観客からは曲間にもかかわらずどよめきが!それでも、バウスフィールド先生は最後のヴァリエーションに入る前のピアノ伴奏中には汗をぬぐうジェスチャーと屈伸運動をするジョークまで飛び出し、客席からの笑いをとる余裕のパフォーマンス。
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これとは対照的に、インデアミューレ先生(Ob)と岡田先生(Pf)による西村朗音楽監督の作品「沈黙の秋」は、終始緊張感あるオーボエの微分音と稲妻のようなピアノ強打が、逝ってしまった人への哀歌として聴いている人の心に深く響いたことと思います。私個人的には中間部のフルートとピアノのquasi unisonで、ところどころ連譜によるずらして残響のように聴かせる箇所が素敵だと思いました。
本日のコンサートは天皇皇后両陛下のご臨席のなか、バロックから現代音楽まで多彩なプログラムで聴きごたえ満点なコンサートでした。(MY)