「くさつ音楽アーカイヴ」厳選名演の21曲目は、メンデルスゾーンの三重奏曲ニ短調作品49(原曲:ピアノ三重奏曲第1番)より第1楽章モルト・アレグロ・アジタート。カール=ハインツ・シュッツのフルート、タマーシュ・ヴァルガのチェロ、クリストファー・ヒンターフーバーのピアノでお届けいたします。
最後にご紹介するのは、2019年第40回で演奏された、目覚ましい活躍を続ける3人のウィーンの音楽家による室内楽です。ヴァルガは、ウィーン・フィルの首席を20年以上務め、ソリストとしても定評あるチェリスト。この十数年、ベッチャーとともに草津のチェロ部門の「顔」ともいえる存在です。シュッツはシュルツのあとウィーン・フィル首席に就任、ニコレの弟子でもある草津歴代フルーティストの流れを汲む正統派の実力者。2013年以降、毎年草津を訪れているヒンターフーバーはウィーンを本拠に世界で活躍し、ウィーン国立音楽大学ピアノ科主任教授として後進の指導にも尽力するピアニスト。いずれも50歳前後の比類なき音楽家たちは、今後も長く草津で素晴らしい指導と演奏を続けてくれることでしょう。