武満 徹 生誕90年/ポピュラー・ミュージック
日本を代表する作曲家のひとりである武満徹は、一般的には繊細で洗練された作品を書き、何やら難しそうな「現代音楽」の作曲家とイメージされているのかと思います。本公演の武満コレクションは、そんな堅苦しいイメージを解放するような、ジャズとポピュラー音楽がテーマでした。
プログラムに掲載された井阪事務局長のただならぬ力筆の解説によると、武満はジャズとギターにも強い思いがあり、たびたびレコーディングに招くと顔を出していろいろと突っ込んだ質問をしたそうです。プログラムには武満と草津の音楽祭との関係や思い出話もいろいろ書いていますので、是非ご購入して読んでいただきたいところです(バックナンバーとして事務局でも取り扱っております)。少しネタバレを書いちゃいますが、生前は毎年のように音楽祭に訪れてナウリゾートホテルで語りあかしたり、深夜にラーメン食べに行ったそうです。
ということで、まさに武満の秘蔵コレクション展といった盛りだくさんなプログラムで、ピアノ・ソロ曲のほか、ビートルズの編曲作品、映画音楽、ポピュラーソングを一堂に会した、まとめてこれらを聞くことはそうはないでしょう。演奏者も豪華に、武満と親交の深かった高橋アキさんをはじめ、渡辺香津美さん、鈴木大介さん、松村稔之さん、高田ひろ子さんでした(詳細は写真をご覧ください)。
草津初登場のカウンターテナー村松稔之さんの本公演の様子がこちらで視聴できます。