これを読むと聴きに行きたくなる!あなたの耳と脳を刺激する今年のコンサートのおすすめポイント。
8月21日(水)タマーシュ・ヴァルガ チェロ・リサイタル/ブラームス:チェロ・ソナタ 第1番 ホ短調 作品38
2017年のウィーン・フィルのヨーロッパツアーで、アンドリス・ネルソンス指揮でドヴォルジャークの協奏曲を7回演奏し、一気にソリストとして高い評価を受けたタマーシュ・ヴァルガ。その前から室内楽奏者としてはハイドンの弦楽トリオ全曲を6枚にわたりCD録音するなど、そのエレガンスな音楽的センスの評価は高い。近年ソリストしての道も歩み始め、今年はミュンヘン・コンクールの審査員も務めるほど、チェリストの世界でも認められ始めている。
8月21日タマーシュ・ヴァルガのチェロ・リサイタルは、盟友クリストファー・ヒンターフーバーと共演します。ブラームスのチェロ・ソナタはベートーヴェンやシューベルトのように演奏会で頻繁に取り上げられる曲ではないが、実はバッハの「音楽の捧げもの」の主題をテーマに作曲された名曲である。
そして、タマーシュは待望のバッハ無伴奏組曲全曲のCD録音が完成しこの音楽祭の頃に発売される。レコーディングを経て更に成熟した彼のバッハを、アーティストと同じ時、同じ空間で共有できる楽しみなコンサートとなる。
文・井阪 紘(草津アカデミー事務局長/レコードプロデューサー)
出演:T.ヴァルガ(Vc)、C.ヒンターフーバー(Pf)、C.ブリツィ(Cemb)