シューベルトとピアノ/シューベルト:ピアノ三重奏曲 作品100
シューベルトは11歳の時にコンヴィクト(帝政寄宿学校)に入学します。そこで音楽的な基礎教育を受け13歳の時に作曲を始め、宮廷楽長であったサリエリのもとで作曲を学びます(でも、どうやらサリエリとシューベルトは作曲の興味の観点や趣味が合わなかったそうです)。
この多感な少年時代に人生で大切な友人に出会うということになります。最も親しくした10歳年上のシュパウンや気の合う貴族の子息で悪友ショーバーに出会います。シュパウンはゲーテに「魔王」や「糸をつむぐグレートヒェン」の出版に関する手紙を送ってくれたり、ショーバーはシューベルトを散々悪い遊びを教えただけではなく当時の花形宮廷歌手だったフォーグルに引き合わせたりと、若きシューベルトの良き音楽理解者でありサポーターでした。もちろん、シューベルティアーデは彼らの家でしょっちゅう行われていたそうです。
さて、22日のコンサートですが、シューベルトの作品を高橋アキ先生が演奏しました。シューベルトの友人として、もう一人、ヒュッテンブレンナー兄弟というシューベルトをよく知る友人がいました。兄のアンゼルムは作曲もしていて彼の弦楽四重奏曲第1番の主題をもちいた変奏曲をピックアップします。
F.シューベルト:グラーツ幻想曲 ハ長調 D 605A
高橋アキ(Pf)
F.シューベルト:ディアベッリのワルツによる変奏曲 ハ短調 D 718
高橋アキ(Pf)
F.シューベルト:ヒュッテンブレンナーの主題による13の変奏曲 イ短調 D 576
高橋アキ(Pf)
F.シューベルト:ピアノ三重奏曲 第2番 変ホ長調 作品100 D 929
高橋アキ(Pf)、M.ヴォルフ(Vn)、T.ヴァルガ(Vc)