音楽祭スタッフによるコンサートピックアップ 8/17(wed)-1
OPENING CONCERT/M. TURKOVIĆ, C. HINTERHUBER, GUNMA SYMPHONY ORCHESTRA
◆G.Rossini:”Overture” from Opera”William Tell”
今年のテーマは”イタリアから、イタリアへ”。
音楽祭のオープニングを飾る曲はイタリアが誇るオペラ作曲家ロッシーニが書いた「ウィリアム・テル」序曲。
そう、”タカタッ、タカタッ、タカタンタンタン!♪”の軽快なリズムで子供の頃に運動会の徒競走で聞いた記憶がある、皆さんお馴染みの有名曲ですが、そのリズムは序曲のクライマックス部分。この曲の冒頭がどの様に始まるかご存知の方は熱心なクラッシックファンの方かと思います。
初っ端、なんといきなりチェロのソロで始まるのです。太くたくましい低音から一気に高音へ分散和音を駆け上る、チェロ好きにはたまらない有名な大ソロが壮大なグランドオペラの幕開けなのです(逆にチェロ弾きにとっては恐ろしくプレッシャーだったり…)。
本日の公演では、群馬交響楽団の素晴らしいチェロアンサンブルがあり、途中はコールアングレの奏でる牧歌を聴いて、その後は楽しいノリノリの“かけっこ”で一気に曲がしめくくられました。いわゆるロッシーニ・クレッシェンド(彼が得意とした音量アップと共に強烈にテンポをアップさせて高揚感をあげる演奏スタイル)は控えめでしたが、指揮のトルコビッチ先生の時折見せる笑顔が印象的でした。(MY)