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草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァル

第45回草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァル

2025年8月17日(日)~30日(土)

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2025年のテーマ 
「ウィーンを繋ぐ二人の〈S〉~アントニオ・サリエリ没後200年、ヨハン・シュトラウス生誕200年を記念して~」

1825年は、ヨハン・シュトラウス(息子)が生まれ、アントニオ・サリエリが亡くなった年。サリエリはシュトラウスが生まれる約半年前に亡くなったため、二人が同時期に同じウィーンの空気を吸う事はありませんでしたが、それから200年経った2025 年は両者にまつわる記念年であり、皆様にとっても特別な機会となるでしょう。
2人はそれぞれの方法で、音楽史に名を残す重要な存在となりました。彼らは文字通り、今年のテーマである「ウィーンを繋ぐ二人の〈S〉」だったのです。200年という節目の年に、そんな二人の<S>にまつわる凝り固まったイメージを払拭すべく、改めて2人の作品に向き合い、その作品から両者の人物像に迫る……。今年の草津は、そのまたとない機会になるでしょう。
シュトラウスが教会音楽家として音楽キャリアをスタートさせたこと、そして彼の教会音楽作品が 2 曲現存していることは、あまり知られていません。サリエリがオペラよりも、むしろ教会音楽の作曲家だったことも……。そうした真実を耳を通じて体験できるのが、今年の草津なのです。
二人はウィーンの宮廷と関係していたにもかかわらず、およそ異なる立場にありました。サリエリは宮廷楽長、シュトラウスは宮廷舞踏会音楽監督、つまり宮廷におけるダンス音楽制作の責任者でした。
しかもシュトラウスは、ダンス音楽だけを専門としていたわけではありません。自らの楽団を大編成に仕立てて彼が催した演奏会では、素晴らしいベートーヴェン解釈をきかせたり、ワーグナーをはじめ同時代のヨーロッパの作曲家の作品を、広く世に知らしめたりしました。逆にそうした場合、自身のダンス音楽はほんのしるし程度に取り上げるのが常でした。さらにシュトラウスの作品は、後にグリュンフェルト、シェーンベルク、ベルク、ウェーベルンなどによって様々な編成に、そしてしばしば華麗に編曲され、それらも今年の草津に欠かせない曲目となっています。
またサリエリについては、彼の書いた曲をテーマに、多くの作曲家が変奏曲を作っており、今回もその中からモーツァルトやべートーヴェンの作品が上演されます。そもそも後世の誤ったイメージとは異なり、実際には友人関係にあったモーツァルトの曲をサリエリは宮廷楽団を指揮して上演したり、シューベルトのような才能ある若い作曲家を無償で指導したりしました。シューベルトのほうもサリエリのそうした恩義に生涯感謝し続けた……そうした縁で、彼の曲も今年の草津では取り上げられます。
ちなみに、シュトラウスはいつも気楽で幸せそうな人物として捉えられていますが、実は憂鬱で内気な性格でした。逆にサリエリは、どの肖像画でも厳しく、人をはねつけるような表情で描かれていますが、社交的で常にユニークな性格でした。
サリエリとシュトラウスの真の姿に迫る。彼らにまつわる凝り固まったイメージを吹き飛ばすプログラムを、この夏も涼風の吹く草津で2週間にわたってお楽しみください!

企画委員:オットー・ビーバ (訳:小宮正安)  

イメージ・イラスト

第45回イメージイラスト
画・西村繁男

2025年もポスターやチラシに使われるイメージイラストを絵本作家の西村繁男さんに制作いただきました。

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