PANOCHA QUARTET
室内楽 Chamber Music
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パノハ弦楽四重奏団は、チェコの誇る代表的なカルテットのひとつである。第1ヴァイオリンはイルジー・パノハ、第2ヴァイオリンはパヴェル・ゼイファルト、ヴィオラはミロスラフ・セフノウトカ、チェロはヤロスラフ・クールハンという顔触れで、1971年に正式に活動をスタートした。世界的な有力カルテットの多くと同様、切れ味の良いアンサンブルが特色であるが、その響きには現代風の冷たいタッチとは一線を画する、ボヘミア独特の、言葉では表しきれないしなやかな感触があるのが大きな特徴である。彼らの最初の成功は、 75年プラハでの国際弦楽四重奏コンクールにおいて栄誉ある第1位を受けたことであった。76年にはボルドーで金メダル、82年にはスプラフォンのゴールド・ディスクを受賞している。83年にはマルティヌーの弦楽四重奏曲第4番、第6番の録音に対して、パリでアカデミー・シャルル・クロの大賞を受賞している。特にドヴォルジャーク、スメタナ、マルティヌー、ヤナーチェク等のチェコの音楽に重点をおいて活動をしているが、広範囲にわたる彼らのレパートリーにはヨーゼフ・ハイドンなどのウィーン古典派も含まれる。
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