去る9月21日(金)に群馬県庁の県民ホールにて、群馬県派遣奨学生の受講生によるスチューデントコンサートを開催いたしました。
出演されたのは、ヒンターフーバークラス受講生の清水 彩夏(しみず あやか)さん、現代曲ピアノ演奏法クラス受講生の宇野 嘉恵(うの よしえ)さん、カニーノクラス受講生の高木 直樹(たかぎ なおき)さんの3名。お昼休みの群馬県庁のロビーにピアノの音色が広がりました。
清水 彩夏さん
C.ドビュッシー:「映像」第2集(1.葉ずえを渡る鐘の音、2.そして月は廃寺に降りる、3.金色の魚)
宇野 嘉恵さん
E-S.トゥール:ピアノソナタ(1985年)より第1、3楽章
高木 直樹さん
F.リスト:詩的で宗教的な調べ S.173 から第7番「葬送」
A.ヒナステラ:クリオージョ舞踏組曲 作品15
控室で演奏者の皆さんに伺った草津アカデミー体験談を少しだけご紹介します。
まず驚いたのは、みなさん県内在住ということもあって会期中は自宅から電車バスで草津へ通われたということ。それは大変だったけれど、草津での素晴らしい体験はそれ以上に有意義で楽しかったと皆さん口をそろえます。もし宿泊をして寝食を共にしていたら、もっともっと他の受講生の人たちと仲良くなれたろうに・・・と残念に思う気持ちもあるようですが。
それぞれのクラスでのレッスンは、他の受講生が様々な曲を持ってきていて、自分のレッスン以外でも聴講で得るものがとても大きかったそうです。カニーノ先生は一人のレッスンを全員で学ぶようにとご指導くださいました。ヒンターフーバー先生のクラスでも同年代の受講生がそろっていて、聴講していても楽しく刺激しあい勉強になることが多かったとのこと。
そんなレッスンの後のランチタイムには、アカデミーランチ?かと思えば必ずしもそうではないらしく、天狗山ロッジの麺類やカレーやカフェのピザといった選択肢もあり、アカデミーレストランの日替わりランチはどちらかというとご褒美的な位置づけだったとか。運悪くランチ券が売り切れということもしばしばあったと思います。それでもアカデミーレストランでは、他の楽器の先生からも気さくに挨拶をされたり、とても雰囲気の良い時間を過ごすことができたことでしょう。
受講中の練習室の確保には誰もが苦労したようですが、受講生同士の助け合い精神も盛んで、とても困っていた時に別のクラスの受講生が練習室を譲ってくれたこともあったそうです。そんな苦労以上に、草津アカデミーでの学び、出会い、感動は何物にも変えがたい体験だったに違いありません。
願わくば、2週間の会期中は下界に帰らずに、どっぷりと草津に浸って、もっともっと多くのチャンスを広げてほしいと思いました。
皆さんには、これからも更に研鑚を積まれて、益々のご活躍を期待しています。