オープニング・コンサート/西村朗 協奏曲「四神」T.インデミューレ、矢崎彦太郎=群馬交響楽団
今年で第39回を迎える草津夏期国際音楽祭。本日、晴れ間が見えましたが、少し肌寒く感じるくらいのなかでのオープニングとなりました。
大事な初日を任されるのはオーボエ・ソロのインデアミューレ先生ともう当音楽祭ではお馴染みの群馬交響楽団(指揮矢崎彦太郎先生)です。
前プロはドビュッシーの代表曲とも言ってもよい「牧神の午後への前奏曲」。タイトルと音楽は優雅で神秘的な曲ではあるのですが、実はかなりのエロティシズムな舞台で初演時はかなりの問題作であったこともお忘れなく・・・。
もう一つ、本日のコンサートでは西村朗音楽監督のオーボエ協奏曲「四神」が演奏されました。中国に伝わる朱雀、白虎、玄武、青龍の4神と四季を重ねた4楽章の作品。そして、各楽章でソロは、コールアングレ、オーボエ・ダ・モーレ、バリトン・オーボエ、オーボエと持ち替えて演奏するという珍しい協奏曲。アイデアは10年前にインデアミューレ先生から出たもので、昨年その構想が結実したそうです。パーカッションやハープ、ピアノをはじめ各楽器が巧みにオーボエ・ソロと絡み、四季と神々の象徴が効果的に表現され、随所に透き通るようなきらめきが感じられる曲でした。
メインはシューベルトの交響曲第8番、アンコールはナレーション付きの草津節をお送りしました。(MY)